峠の泉
峠の中ほどに小さな泉があります。
少しずつですが、常に美しい水が湧き出しています。
時折、行き来する旅人や通りかかった家族が、長い道のりで渇いたのどを潤しています。
悪い運気の時と言うわけではありませんが、
状況的にはどちらかと言うと、やや苦労や障害が多そうな時の暗示です。
一大事と言うほどの事はまれでしょうが、
小さな雑事や、中々一気に解決しにくいトラブル、内部や身内からの、
内面的な心配、不満が起こりそう、もしくは起こっていると言う象意です。
家族や旅人は、自分からこの峠まで歩いて来たのですから、
飛んで行くわけにも、飛んで帰るわけにも行きません。
やはり一息入れたら峠の道を行かねばなりません。
加えて泉は小さく、常に美しい水が沸きますが、
何もしなければ、ひとりでに溢れる量が、増えたりはしません。
中々難しい象意で、こうすれば一気に解決!と言うものでもありませんが、
徐々に良くなるし、良くしていけるという意味になります。
それに苦労や雑事は、気になる時かもしれませんが、
どちらにがんばっても、答えは出せるはずの時です。
現状を維持しながら、無理しない範囲での改善や、
長期的な展望による打開の暗示です。
のどを潤したら先を急ぐか、あるいはその状況に少し留まって、
泉の口を広げて、もっと水が良く出るようにするかのどちらかでしょう。
留まって泉を直せば時間はかかりますが、
それ以後の他の人にも喜ばれるかもしれません。
どちらが正解という事はありませんが、どの行動を取るにしても、
むしろどんな気持ちから選ぶのか?で、結果が変わって来るでしょう。
水、内部、繰り返し、穴、家庭、などがキーワードになります。
美しい泉の水を、心静かに見つめ続けているうちに、
きっと良い考えが浮かぶでしょう。